JR東日本の「宇都宮線(東北本線)」グリーン車は、通勤・旅行時にゆったりと過ごせる人気の車両。しかし「スマホの充電はできるの?」「コンセントはあるの?」という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
本記事では、宇都宮線グリーン車のコンセント事情を中心に、座席ごとの違いや利用時の注意点、他路線との比較、お得なチケット購入方法まで詳しく解説します。
グリーン車にコンセントが導入されている路線一覧
コンセントが使えるグリーン車は、以下の路線で導入が進んでいます。
- 東海道線(東京〜熱海など)
- 横須賀線・総武快速線
- 高崎線(上野〜高崎)
- 常磐線(一部車両)
- 中央線快速(グリーン車準備中)
- 湘南新宿ライン・上野東京ライン(車両により異なる)
宇都宮線グリーン車の車内でのコンセント設置状況
宇都宮線も湘南新宿ラインや上野東京ラインを経由する形で直通運転されるため、車両の種類によって設備に差があります。
たとえば、宇都宮線のグリーン車として使用される主な車両は、E231系およびE233系です。これらは2000年代初頭に導入された形式で、当時はコンセントの設置が一般的ではなかったこともあり、座席周辺に電源コンセントが設けられていない仕様となっています。そのため、これらの車両が運用されている限り、コンセント利用はできません。
一方で、比較的新しいE235系グリーン車では、電源コンセントの設置が一部進められており、特に1階席の窓側や通路側の限られた座席にコンセントが設置されているケースがあります。ただし、まだ導入率は高くなく、E235系が必ずしも宇都宮線の全列車に投入されているわけではないため、確実にコンセントが使えるというわけではありません。
さらに、湘南新宿ラインや上野東京ラインの車両も運用されるため、「同じ宇都宮線なのに日によって快適度が違う」と感じる要因の一つになっています。これらの路線では、列車編成にE235系が組み込まれることが増えてきてはいるものの、E231系・E233系の比率が依然として高く、コンセント未対応車が多数派です。
このように、どの形式の車両に当たるかでコンセントの有無が大きく左右されるため、事前に車両形式の確認ができれば理想ですが、運用上ランダムになることもあるため、予備としてモバイルバッテリーを持参しておくのが無難です。
一方、東海道線や総武快速線などの他路線では、E217系やE235系などの新型車両が中心となっており、各座席に標準装備としてコンセントが備わっているケースが多く、スマートフォンやノートパソコンの充電が当たり前のように可能です。この違いが、宇都宮線におけるコンセント事情の“遅れ”を象徴していると言えるでしょう。
現在、宇都宮線のグリーン車ではコンセントの設置が限定的であり、多くの車両では全席未対応です。E235系に限って、1階席や通路側の一部に設置されている場合がありますが、保証されていないため注意が必要です。
旧形式のE231系・E233系は、設計段階でコンセント設置を想定していなかったため、後付けが困難とされています。E235系などの新型車両導入により、今後徐々に改善される可能性はありますが、宇都宮線における全面導入の予定は公式に発表されていません。
東海道線や総武快速線のグリーン車では、窓側の各席にコンセントが設置されているなど、充電環境が整っています。宇都宮線はその点でやや遅れをとっており、利用者の利便性にも差が見られます。
コンセントがない場合の充電対策とおすすめグッズ
コンセントがない車両に乗る場合は、自前で充電手段を用意することが必須です。以下のようなアイテムを準備しておくと、電源がない車内でも安心して過ごせます。
- 大容量モバイルバッテリー(10,000mAh以上):スマートフォンを複数回充電可能。1日中の移動でも十分対応できます。
- 急速充電対応のUSBケーブル:PD(Power Delivery)やQuick Charge対応のケーブルを選べば、短時間でしっかり充電。
- モバイルバッテリー一体型スマホケース:移動中に別の荷物を持ちながらでも充電できるため、荷物が多い旅行時に便利。
- 2ポート以上のバッテリー:スマホとイヤホン、スマホとタブレットなど、複数台の同時充電にも対応。
また、出発前にはスマートフォンや予備バッテリーを満充電にしておくことを忘れずに。万が一のために予備のUSBケーブルや充電アダプターもバッグに入れておくと安心です。
コンセントの有無にかかわらず、グリーン車での移動を快適にするためには、以下のような工夫がおすすめです。
- ノイズキャンセリングイヤホン:周囲の話し声やアナウンス音を軽減し、音楽や動画鑑賞を集中して楽しめます。
- 電子書籍リーダー(Kindleなど):長時間バッテリーが持続し、目も疲れにくい。通信不要なのでトンネル内でも読書OK。
- 小型の折りたたみブランケットや膝掛け:冷房が効きすぎて寒い車内で体温調整に便利。
- ネックピローやアイマスク:長距離移動時の仮眠に最適。
グリーン車の利用方法とグリーン券の買い方を解説
また、宇都宮線のグリーン車は座席指定制ではないため、乗車時にランプの色を確認して空席を確保する必要があります。混雑時間帯は早めに並ぶ、もしくは乗車位置を事前にチェックしておくとスムーズに乗車できます。
- 駅ホームのグリーン券販売機で事前購入
- モバイルSuicaアプリからの予約購入
- 車内でタッチ操作(割増料金になる場合あり)
基本は事前購入がお得です。
JRE POINTを使えば、600ポイントで平日・400ポイントで休日のグリーン券に交換可能。キャンペーン時はさらにお得になることもあります。
- 行き先を入力
- グリーン車を選択
- 支払方法を選択(IC/現金/クレジット)
アプリでは操作も簡単で、乗車時にスマホを座席上部のセンサーにタッチするだけで利用できます。
- 普通車:追加料金なし(通勤ラッシュでは混雑)
- グリーン車:平日最大1000円前後の追加料金で座れる
- 座席はリクライニングあり・2階建てで眺望良好
座席上のランプ色で空席状況がわかります。
- 緑:空席
- 赤:購入済み
- 黄色:途中まで空席
空席を探して移動するのも自由なので、乗車後に快適な席に変更するのもOKです。
E235系など新型車両の特徴と今後のコンセント対応状況
E235系は、従来の通勤型電車に比べて大幅に機能性・快適性が向上した新世代の車両です。外観はシンプルでモダンなデザインとなっており、車内設備にも最新技術が反映されています。
具体的には、以下のような特徴があります:
- 全体的なバリアフリー対応(広い出入口やスロープ、車いすスペースなど)
- LCD多言語表示モニターの導入:路線情報・遅延情報・ニュースなどをリアルタイムで表示
- 車内防犯カメラの設置:安心して利用できる車内環境を提供
- 座席のクッション性改善:長距離移動時の快適性向上
- 車内のLED照明や消臭装置の強化
- 窓の大型化により車窓の眺望性がアップ
- 静音性の向上:モーター音や車内走行音が抑えられており、より静かな車内空間を実現
そして、注目されるのが一部座席への電源コンセント設置です。特にグリーン車では、1階部分の窓側座席や通路側の一部にコンセントが設置されており、スマートフォンやPCの充電が可能となっています。将来的には2階席やすべての座席への展開も検討されているとされており、利便性の向上が期待されます。
さらに、今後のアップデートでは車内Wi-Fiの常時接続化も計画されており、ビジネス利用や観光の際にもインターネットが利用しやすい環境が整う見込みです。加えて、AIやIoTの導入による故障検知システムや、車両運行管理の高度化といった「次世代型鉄道インフラ」としての進化も期待されています。
現在はまだ一部のE235系車両に限られますが、宇都宮線を含む首都圏の主要路線への順次導入が進んでおり、近い将来には「コンセント完備」が標準装備になる可能性も高まっています。
まとめ:宇都宮線グリーン車コンセント事情と今後の展望
現時点では、宇都宮線のグリーン車で座席にコンセントを利用できる車両はごく一部です。新型車両の導入により改善が期待されるものの、充電が必要な方はモバイルバッテリーの持参が必須です。
今後の車両更新により、より快適でスマートな鉄道移動ができるようになることが期待されます。最新情報は、JR東日本の公式サイトや車両情報を随時チェックしましょう。